2013年11月21日木曜日

三点支持を使って鋸山(のこぎりやま)を登ってみた

登山の際、岩場で「おちてしまうんじゃないか」という恐怖心で腰がいつも引けていましたが、雑誌で三点支持という技術を知り試してみました。実際やってみて、気付いた点をまとめてみました。


三点支持ってやれているようで、案外やれていない
三点支持というのは、両手両足の四つの支持のうち、動かすのは常に一つだけ、残りの3つで安全を確保するという方法です。あたりまえのように感じますが、意識してやらないと実際はやれていないものですね。意識しないといけないなと思ったのが、もし仮に一点が滑ってしまっても、残りの三点で確実にフォローできるような手がかりや足場を選ぶ必要があるということです。


大きく動くのではなく、小刻みに動く
実際に岩場を登っていると焦りや恐怖心から、遠くにある手がかり・足場を選んでしまい、どんどん登っていってしまう傾向があるようで、この「確実にフォローできる足場を選ぶ」というのがおろそかになっているようです。時間をかけて、しっかりゆっくりと近くの手掛かり・足場を選んで小刻みに動くことを心がけてみました。具体的には、手を伸ばすのは頭の位置程度、足を上げるのは膝の高さ程度。あまり大きく動かすと、支持している足が動いてしまい滑ってしまう原因になるようです。

この三点支持を意識的にやって、確実に移動を行なうと不思議と気持ちも落ち着いてくるものですね。


視界を広げるために、体を横向きにする
岩場を下りるとき恐怖心で、べたっと岩に張り付くようになってしまいがちです。こうなると視野が狭くなり、手がかり・足場が確認しずらくなります。三点支持で確実に手がかり・足場ができたら、少し体を横向きにして次の足場を目視で確認したほうが良さそうです。疲れないためにも、次の足場を足だけで探るのではなく目視するのが良いようです。


こういうことを意識しながら、紅葉が見頃を向かえ始めている鋸山(田原山)にのぼってみました。
大分県杵築市山香町にある田原山(たわらやま)。別名は鋸山(のこぎりさん)。542mですが別名のとおり、ぎざぎざのノコギリ刃の上を渡っているような険しい山です。

2通りのルートがあります。
①直接 山頂に向かうルート
②囲観音方面から遠回りで山の稜線を渡ってゆくルート

②の囲観音方面からのルートが険しいです。今回は、ギザギザの刃の上を渡っていく②のルートを行ってみました。
囲観音までの山道はけっこう荒れています。

15分ほど登ってゆくと2又にルートが分かれます。無明岩方面ではないほうに囲観音があるのでそちら方面へ。

すぐに囲観音の御堂が見えてきます。

そしてその脇には経岩の看板があります・・・が、どれが経岩なのかわかりませんでした。

この樹の根が這っている岩が経岩なのでしょうか。


囲観音の御堂裏を登ってゆくと、やせ尾根(行者尾根)にでることができます。
高いところが苦手なので、こういった断崖絶壁のある山は避けてきたのですが、できれば高いところ苦手感を克服したくて意を決して挑戦です。

はじめにこの山に登った人は、どうしてこのルートを行こうと思ったのでしょうか・・と思うほど険しい稜線を行きます。

足を滑らせたら山の下まで真っ逆さまという場所を行きます。

でも、天念寺の無明橋(むみょうばし)や中山仙境(なかやませんきょう)のようなとろこを行っているためか、経験を重ねるごとに周囲の景色を眺める余裕がすこしずつでているように思えます。

周囲の木々は徐々に色づき始めています。


山頂への道には数か所 鎖場があります。ここで三点支持が活躍しました。




上の写真は今回の最終目的地となる大観望です。たくさんの登山者と合流しました。独りで登るよりも、たくさんで登った方がやっぱり安心しますね。

小雨が降る日でしたが紅葉の時期だからか、大勢の方が登られていました。みなさんこうした岩場も慣れているようで、サクサク登っていました。すごいなぁ~。

11月17日(日)に登りましたが、色づきはそこそこという感じでした。本で紹介されている紅葉はさらに赤く綺麗なのでもう一週間くらい時期を待った方がいいのかもしれません。

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