2012年6月22日金曜日

日本最古の板碑(いたび) 護聖寺(ごしょうじ)

護聖寺(ごしょうじ)境内、少し奥まったところに、どっしりとした重量感がある石造の板が2本立っています。日本最古の板碑(いたび)です。

撮影場所:大分県国東市安岐町朝来583

正面から撮影 いずれも大分県指定有形文化財
板碑とは、現代でいう塔婆(とうば)・・・墓地に立っている細長い板のこと・・・にあたるもので、故人の戒名やお墓をたてた日付が記されています。

向かって右側のものは2mの高さがあり「阿弥陀菩薩」、「観音菩薩」、「勢至菩薩(せいしぼさつ)」の三尊を梵字(ぼんじ;インドの言葉を漢字で置きかえたもの)であらわしています。

左のものは1.9mの高さ。同じく、三尊の梵字が刻まれています。


これらの板碑・・・向かって右側は1291年に、左側は1329年の日付が刻まれており、このお寺の住職である石堂禅師が親の供養のために建てたとされています。

昨日までのどしゃ降りの天気とはうってかわって、本日は晴天。境内にある小川も水量が増しているようです。


現在、護聖寺は御住職のいない寺となっているようで、境内は雑草が生える閑散とした雰囲気です。水の流れる音だけが響きます。



護聖寺は2度廃寺になってしまった過去があります。1度目は明巌禅師が1404年に再興、2度目は石堂禅師が1672年に再興しました。

1度目の再興時に護聖寺という名前に変わったそうで、それより以前は護国寺(ごこくじ)と呼ばれていたそうです。

山門を守るシーサーみたいな、しゃちほこ
山のふもとにあるお寺のため藪蚊が多く、じっとカメラを構えるのも忍耐がいります。大分県の今日の最高気温は29℃。もう夏になってきました。

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