青の洞門は禅海和尚によってノミと槌だけで掘られたもので、この逸話を元にして書かれたのが菊池寛(きくち かん)の短編小説『恩讐(おんしゅう)の彼方に』です。
禅海和尚はもともと福原市九郎といい、強盗を生業としていました。あるときあやまって人を殺してしまい、その罪をつぐなうために僧となり全国をまわったそうです。
岸壁を鎖づたいで渡り、多くの人が事故で命を落としていたこの地域にきたとき、人々を救おうと誓願を立てたそうです。
最初に掘られたとされる明り取りの窓 |
素掘りのトンネル内には禅海和尚像と地蔵が祀られています。
岸壁にのこるノミの跡 |
青の洞門上に競秀峰探勝道(きょうしゅうほうたんしょうどう)があります。この道には石仏が点在します。また競秀峰からの景色はよく、山国川や耶馬渓の町がみおろせます。
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